2020年東京オリンピックのサッカー競技・アジア予選(2020ねんとうきょうオリンピックのサッカーきょうぎ・アジアよせん)では、2020年東京オリンピックのサッカー競技におけるアジア予選(アジアサッカー連盟=AFC)について述べる。
本記事では女子のアジア予選を詳述する。男子のアジア予選についてはAFC U-23選手権2020を参照。
大会方式
大会方式は以下の通り。
- 出場枠
- 日本は開催国枠で出場できるため、当予選には出場しない。それ以外にアジアから2チームが出場できる。
- 予選一部免除チーム
- 出場チームのうち、ランキング(基準不詳)1位から5位のチーム(オーストラリア・北朝鮮・韓国・中国・タイ)は3次予選から、6位・7位のチーム(ベトナム・ウズベキスタン)は2次予選から出場する。
- 1次予選
- 出場18チームを4または5チームずつの4組に分け、それぞれ対戦を行う。各組上位2チームと、各組3位チームのうち成績上位2チーム、計10チームが2次予選に進出する(なお10月19日の発表では、各組上位1チームと、各組2位チームのうち成績上位2チーム、計6チームが2次予選に進出するとされていた)。
- 2次予選
- 1次予選からの勝ち上がり10チームと、2次予選から出場の2チーム、計12チームを4チームずつの3組に分けて対戦を行う。各組1位チームが3次予選に進出する。
- 3次予選
- 2次予選からの勝ち上がり3チームと、3次予選から出場の5チーム、計8チームを4チームずつの2組に分け、それぞれ対戦を行う。各組上位2チームがプレーオフに進出する。
- プレーオフ
- 進出した4チームが2チームずつに分かれてホーム・アンド・アウェーで対戦し、勝利したチームがオリンピック出場権を得る。
順位決定方式
1次予選から3次予選においては、以下の優先順位により順位を付ける。
- 勝ち点
- 総当たり全試合での得失点差
- 総当たり全試合での総得点
- 国際サッカー連盟(FIFA)による抽選
プレーオフでは、2試合の合計得点・アウェーゴール数がともに並んだ場合は延長戦を行うが、延長戦の得点に対してもアウェーゴールルールを適用する(延長戦の得点が1-1以上の同点であれば、延長戦を行った際のアウェーのチームが勝利となる)。
1次予選
1次予選の組み合わせ抽選は2018年8月2日に行われた。組み合わせと試合日程は以下の通り。
グループA
全試合ギッサールセントラルスタジアム( タジキスタン・ギッサール)で開催。
グループB
全試合Institute of Physical Education Stadium( タイ・チョンブリー)で開催。
※マカオとアラブ首長国連邦はグループBに組み込まれていたものの、出場を辞退した(AFCの試合予定からチーム名が削除されている)。なおマカオは予選を勝ち抜いたとしてもオリンピックには出場できなかった(マカオオリンピック委員会が国際オリンピック委員会(IOC)に未加盟であるため)。
グループC
全試合トゥウンナ・スタジアム( ミャンマー・ヤンゴン)で開催。
グループD
全試合ファイサル・フサイニー国際スタジアム( パレスチナ・アッ=ラーム)で開催。
2次予選
2次予選の組み合わせ抽選は2019年2月13日に行われた。方式は以下の通り。
- ポット分け(下記の表を参照)は、2018年12月7日発表のFIFA女子ランキングに基づく。なおランキング外であったウズベキスタンはポット分けでは最下位と扱う。
- 開催国として立候補しているチーム(下記の表の◆印)は別のグループに割り振る。
- 対戦順序は1日目が「ポット1-4とポット2-3」、2日目が「ポット4-2とポット3-1」、3日目が「ポット1-2とポット3-4」とあらかじめ定められている。
グループA
開催地: ミャンマー
グループB
開催地: ウズベキスタン
グループC
開催地: カタール
- 当初は パレスチナで開催の予定であったものの、イラン人がパレスチナへの入国を禁じられていることを踏まえ、AFCが開催地の変更を認めた。
3次予選
3次予選は 韓国(済州島)ならびに 中国が開催地となる予定。2020年2月3日 - 2月9日に開催の予定。(ただし後述の通り、中国開催分は オーストラリアに振り替えられたうえで日程も変更された。)
組み合わせ抽選は2019年10月18日に行われた。方式は以下の通り。
- ポット分け(下記の表を参照)は、2019年9月27日発表のFIFA女子ランキングに基づく。
- 開催国として立候補しているチーム(下記の表の◆印)は別のグループに割り振る(ただし、これらのチームは同一のポットに入ったため、特別な措置は取られなかった)。
- 対戦順序は1日目が「ポット1-4とポット2-3」、2日目が「ポット4-2とポット3-1」、3日目が「ポット1-2とポット3-4」とあらかじめ定められている。
グループA
開催地: 韓国
北朝鮮は出場を辞退した。
グループB
開催地: オーストラリア
3次予選グループBの開催地・日程の変更
- 当初は中国・武漢市が開催地と発表されていたものの、同市を中心とした感染性肺炎の流行を受け、2020年1月22日に試合開催日はそのままに会場を中国・南京市の江寧足球訓練基地に変更すると発表された。
- さらにその後の1月26日、中国サッカー協会が同国での開催を断念、協議の結果開催地をオーストラリア・シドニーに変更することが発表された。
- 1月29日にオーストラリアサッカー連盟が日時・会場を発表。日程は当初の予定通りの2月3日 - 2月9日で、会場はシドニー都市圏の2会場が用いられることとされた。
- さらに1月31日にオーストラリアサッカー連盟は、中国代表の選手が経過観察のため2月5日まで隔離される予定であることを踏まえ、中国代表の試合を2月6日から12日とする日程変更を行うと発表した。
- 2月2日にオーストラリアサッカー連盟は、2月6日・2月9日に開催予定であった試合を1日遅らせること、また2月12日に開催予定であった試合は1日遅らせる可能性があることを発表した(これにより会場も変更された)。2月5日にオーストラリアサッカー連盟は、2月12日に開催予定であった試合を1日遅らせて2月13日に開催すると発表した。
プレーオフ
日程は以下の通り。2020年2月21日にAFCが会場を発表した。
プレーオフにおいて中国は、新型コロナウイルスの流行に伴う出入国制限の問題からホームゲームを中国国外で開催することを検討しており、オーストラリアを代替開催地として申請していた(他に検討されていた代替開催国の候補としては日本やタイもあった) 。なお3次予選でオーストラリアに入国した中国の選手は、3次予選終了後も引き続きオーストラリアに滞在していた。これを受けて2020年2月21日の発表では、韓国のホームゲームは龍仁市の龍仁市民運動公園、中国のホームゲームはオーストラリア・キャンベルタウンのキャンベルタウン・スタジアムと告知されていた。しかしその後、以下の通り延期がなされている。
- 2020年2月28日にAFCは、この試合を4月9日・4月14日に延期することを決定した。
- 2020年3月9日にAFCは、この試合を6月4日・6月9日に延期する(6月1日から10日が国際Aマッチ(女子)期間に指定されている)と発表した。
- 2020年5月27日にAFCは、この試合を2021年2月19日・2月24日に延期すると発表した。
- 2021年2月2日にAFCは、この試合を2021年4月8日・4月13日に延期すると発表した。
2戦合計3-3(延長1-0)で中国が東京オリンピック出場
2戦合計7-1でオーストラリアが東京オリンピック出場
出場国
AFCからは以下の3チームが2020年東京オリンピックのサッカー競技・女子の出場資格を得る。
出典
大会規定
- “REGULATIONS for the Olympic Football Tournaments Games of the XXXII Olympiad Tokyo 2020”. アジアサッカー連盟公式サイト. 国際サッカー連盟. 2019年4月20日閲覧。
外部リンク
- Olympic Games | AFC(アジアサッカー連盟、英語)




