弦楽四重奏曲第14番 ト長調 K. 387 は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが1782年に作曲した弦楽四重奏曲。フランツ・ヨーゼフ・ハイドンに捧げられた全6曲ある『ハイドン・セット』のうちの1曲目であり、『』の愛称で知られる。

概要

本作は、1782年に出版されたハイドンの『ロシア四重奏曲』(作品33)に影響されて書かれた全6曲ある『ハイドン・セット』の最初を飾る作品であり、自筆譜の最初のページにモーツァルト自身によって「1782年12月31日 ウィーン("li 31 di decembre 1782 in vienna")」とイタリア語で記されており、その頃に完成したと考えられている。

曲の構成

全4楽章、演奏時間は約26~33分。

  • 第1楽章 アレグロ・ヴィヴァーチェ・アッサイ
    ト長調、4分の4拍子、ソナタ形式。
    第1主題はいわゆる「モーツァルト・クロマティスム」と呼ばれる半音階が多用され、この音型がこの後のすべての楽章に織り込まれている。
  • 第2楽章 メヌエット:アレグロ - トリオ
    ト長調、4分の3拍子。
  • 第3楽章 アンダンテ・カンタービレ
    ハ長調、4分の3拍子、展開部を欠くソナタ形式(または二部形式)。
  • 第4楽章 モルト・アレグロ
    ト長調、4分の4拍子、ソナタ形式。
    第4楽章はフーガの形式で構成されているが、4つの全音符による "ト-ロ-ホ-嬰ハ" という動機で構築されるこの楽章は、後に作曲された交響曲第41番『ジュピター』(K. 551)の第4楽章の原型ともいうべきものである。

外部リンク

  • 弦楽四重奏曲第14番 ト長調 K. 387『春』の楽譜 - 国際楽譜ライブラリープロジェクト
  • 弦楽四重奏曲 第14番 ト長調 「春」 K.387 - Mozart con grazia

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モーツァルト/弦楽四重奏曲第14番「春」k.387 より第1、3楽章 YouTube

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