平 珍材(たいら の うづき)は、平安時代前期の貴族。桓武平氏高棟流、中納言・平時望の長男。官位は従四位上・美作介、贈従三位。
経歴・人物
村上朝にて六位蔵人兼修理亮に任ぜられたほか、時期は不明ながら美作介も務め、位階は従四位上に至る。没後の正暦2年(991年)になって、子息の平惟仲の上奏により従三位の贈位を受けている。
珍材が任国の美作国より上道の途路、備後国品治郡の郡司の女に通じ、平惟仲が生まれたという説話がある。
官歴
- 天徳3年(959年) 8月16日:見六位蔵人兼修理亮正六位上
- 時期不詳:従四位上。美作介
- 正暦2年(991年) 4月5日:贈従三位(男惟仲上奏)
系譜
注記のないものは『尊卑分脈』による。
- 父:平時望
- 母:藤原元姫(藤原菅根の娘)
- 妻:貞氏(備中国青河郡郡司の娘)
- 男子:平惟仲(944-1005)
- 男子:平生昌
脚注
参考文献
- 甲田利雄『校本江談抄とその研究 下』続群書類従完成会、1988年
- 『公卿補任 第一篇』吉川弘文館、1982年
- 『尊卑分脈 第四篇』吉川弘文館、1958年
- 市川久編『蔵人補任』続群書類従完成会、1989年




